今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。



キスしたいって言わせたいの……?!



キスしたいって言えばいいの……?



暁の脚の上に座らされている時点で、もう物事を冷静に考えられる状態ではない。



私は暁の肩を掴み、暁の目を真っ直ぐと見た。



「じゃあ、するよ?」



覚悟を決めた私に、少し驚いた様子の暁。



……そして、「いいよ」と口を動かす。



どうせ私からはキスできないと思ってるに違いない。



確かに、恋愛経験はないし心臓が口から飛び出るんじゃないかと思うほどドキドキしてる。



してるけど……!



暁の思い通りにはいかないんだから……っ。



私は目をギュッとつぶり、思い切って暁にキスをした。



……ん?



なんだか違和感を感じ、目を開けると……私の唇が触れているのは暁の唇ではなく……暁の頬だった。