「……なんのこと?」
私はとりあえず、とぼけたふりをしてみた。
「そうくるか」
暁は笑いながらそう言って、私の腕を引っ張ると……そのまま私を持ち上げ、自分の脚の上へと座らせた。
近すぎる距離。
私の顔をジッと見つめる暁。
あぁ……もう、恥ずかしすぎて溶けてしまいそう……。
「キス、したかったんだろ?」
やっぱりバレてたんだ……。
だって、しょうがない……暁の寝顔がかっこいいのが悪いんだ。
「分かりました、認めます。さっき、寝てる暁にキスしようとしました……」
「寝込み襲うなんてやるじゃん」
「お、襲う……?!語弊がある……!」
「じゃあ、なにしたいの?」
「え……」
突然、暁の意地悪スイッチがオンになった。



