「大丈夫!あのね、今日はちょっと疲れちゃったから、カラオケはまた今度行きたいな」
「そっか!りょうかーい!」
「2人で楽しんできてね!」
「暁はどうする?起こす?」
暁がどうしたいのか本当のところは分からなぬまま、とりあえずカラオケは断っておいた。
沙良ちゃんが気を使って暁の背中を揺らすために触ろうとした瞬間……私は人生の中で1番速い動きをしたと思う。
「つ、疲れてると思うから……!起きるまで待ってようと思う……!」
沙良ちゃんの手を掴み、なんとか阻止できた。
「あー、確かにね。まず暁がこんなイベントに参加してること自体初めてだもんね」
「こいつ絶対いつも使わない神経使ったから疲れてんだろ。みゅーちゃん、暗くなる前に叩き起こしていいからね」



