今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。



「これから私たちカラオケ行こうと思うんだけど、みゅーたちも一緒に行かない?」



教室へと入ってきた沙良ちゃんと光聖くん。



そう言いながら、私と暁との距離を縮めてきた。



カラオケかぁ……。



カラオケと言ったら、沙良ちゃんと2人で行って知らない男の人たちが入ってきたあの日以来行ってない。



……あのときも、暁が助けてくれたんだよね。



行きたい気持ちもあるけど、正直、暁と全然2人きりになれてないから暁と2人で出かけたいっていう気持ちの方が大きいかもしれない。



だからって、ド直球でその気持ちを沙良ちゃんに言えるはずもないし……。



沙良ちゃんと光聖くんと4人で行くんだったら楽しそう。



せっかく誘ってもらったんだし、行こうかな。



「私も……っ」



そう言いかけたところで、それ以上言葉が出てこなかった。