最後までたっぷり楽しみ、暁を迎えに空き教室へと向かった。
教室のドアを開けると、風が吹きカーテンが揺れる。
そのカーテンは白く大きな背中をかすめた。
1番窓側の席で顔を隠すように寝ている暁を見つけた。
「……暁、文化祭終わったよ?」
声をかけるも、まったく起きる気配がしない。
爆睡してるのかな……。
そんなとき、突然、私の中に探究心が沸いた。
暁の寝顔ってどんななんだろう……。
見るだけだから、別にいいよね……?
窓側を向く暁の寝顔を見るために、ゆっくりと静かに反対側へと回る。
暁の顔が見えるように机の位置までしゃがみ、暁の顔を覗きこんだ……。
目をつぶっていると分かる、長いまつ毛。
きれいな鼻筋に、ピンク色の薄い唇。
……寝ていても、すべてがかっこいい。



