「なに、しゅんの……っ」

「もう当分言わねぇ」



……私の予想では、きっと暁は愛の告白なんてするタイプではなくて、このとき誕生日の私のためにかなり頑張ってくれたんだと思う。



言ったあとで急に恥ずかしくなったみたいで、私の頬を掴むことで自分の精神状態を保っていたのかもしれない。



……なんて、ただの私の勝手な憶測なんだけど。



「暁、今日は1日ありがとう。今までで1番幸せな誕生日だったよ」

「大袈裟すぎだろ」



2人でベッドへ座り直し、照れ隠しで私の髪の毛をくしゃくしゃにした暁は、立ち上がって手を差し出してきた。



全然大袈裟なんかじゃない。


私の本心なんだけどなぁ……。



そう思いながら、暁の手を握った。



暁と私は1階へと向かった。



リビングへ行くと、ママとパパ、そしてまー兄がケーキを準備して待ってくれていた。