「……暁、ヤキモチ妬いた?」

「あ?」

「だって、そういうことだよね……?私が他の人と仲良くするのが嫌なのって、それってヤキモチでしょ?」

「心優」



甘く低い声が部屋に響く……。



暁に名前を呼ばれると、すべての動きが止まってしまう。



これが悪魔の力なのだろうか……なんて、考えていた。



「俺が本気で怒ったらどうなるか、1回試してみるか」



ついにそんなことを言われてしまった私は、暁のイライラモードがマックスに近いことを悟り、さすがに焦った。



本気で怒ったらどうなるのか……気になるっちゃ気になるけど、それを試すほどの度胸は持ち合わせていない。



「ごめんなさい……調子に乗りすぎました……」

「バカ」



そう言いながら私の頬を軽く引っ張った暁は……少しだけ、笑っていた。