「ダメダメっ!まだ早いよ……っ」

「あ?」

「え?」



てっきり大人の階段をのぼる感じだと思って焦っていた私を、暁はまるで変なものを見るような目で見てきた。



「家族に挨拶してぇんだけど」

「……私の、家族に?」

「あぁ」

「私の家族に暁が会ってくれるってこと……?」

「そうだよ」



うわ、うわ、うわうわ……。



勝手に予想してプチパニック起こして、私ってば恥ずかしすぎじゃない……?



そうだよね。



暁はすぐに手を出すようなそこらへんの男の人とは違うんだから。



悪魔のように怖いオーラをまとうときもあるけど……実際は誠実で、私のことを誰よりも大切にしてくれる。



暁から挨拶したいって言ってくれたことが、すごくすごく嬉しかった。



それなのに私ときたら……っ!