好きな人に避けられることがどれほど辛いか……身にしみて分かる。
意を決してそう口にした沙良ちゃん。
すると、光聖くんは突然その場で立ち上がった。
「それは……困る。おまえがそばにいてくれないのはめちゃくちゃ困る」
「え……?」
「俺さ、沙良のこと……好きっぽい」
予想だにしなかったまさかの告白に、沙良ちゃんは一瞬時が止まったそう。
すぐに意識を取り戻し、頭の中で少し考えた。
「好きっぽい……ってなに?確実に好きじゃないってこと?好きじゃない可能性もあるってこと?」
「いやちげーよ!照れて、そういう言い方になっちゃっただけ……で、す」
「……光聖、私のこと、好きなの?」
「この前、抱きついてきただろ。あれから沙良のことばっか考えるようになってて……あ、沙良のこと好きなんだって気づいた」
沙良ちゃんは嬉しくて嬉しくて……すぐに光聖くんに抱きついた。



