昨日はいろいろ思って、なかなか眠れなかった


まだ眠い…ぼやぼやする


私はうつろな目を擦りながら、電車に揺られていた


ガタッ


電車が止まる反動で車両がぐらりと揺れる


人の波に押されて、私も後ろに倒れそうになる


「わわっ、大丈夫??」


後ろで誰かに支えてもらった


「ぁ…ありがとうございます」


満員電車で振り向けないから、その時はそれしか言えなかった


けど、その人が、私と同じ苗字の「佐藤和也」君だなんて、


その時は知りもしなかった