「次は誰?」

夏休みが終わり、だんだん校庭の葉の色が落ちてきた頃。

音楽室から教室に戻ってきたら机の中に手紙が入っていた。

差出人が書いてない…。まさか果たし状とか?
…まぁでも興味ないや。

『知らない…どーでもいいし』

そう返すとあっちゃんが不満そうに

「んだよもー」

と、呟いた。

『行ってくる…先帰ってて』

「はいはい…じゃあまたメールするね」

『ん』

適当に返事をして、裏庭へ向かう。
次は誰なのか、なんてどーでもいい。
知ったうえで得するわけでもないし。