* 時雨 * 「…ふっ…ぅぅ~…」 静かな保健室はあたしの泣き声で響く。 「…もぉっ……分かんないよぉ……」 本当に…自分の気持ちが分かんない。 だいっきらいなはずなのに……。 あいつの……翔のことなんて……。 そうベッドに入りながら泣いていた、その時― シャッ! カーテンが開いた。 思わず振り向くと、 そこに立っていたのは… 「…あ、おいくん……」