昨日のケータイ小説の続きを読もうと家路を急ぐ瞳。
瞳は、どちらかと言えば"ケータイ小説を家でゆっくりと読みたい"タイプだった。
家の中以外では、めったに読まないのである。



「早く家に帰ってケータイ小説の続き読まなきゃ……」



と、公園の前を通り掛った、その時、
瞳の顔に何かが、ぶつかった。



「ふがっ!?」



と言うよりは、突然目の前に現れて顔に覆いかぶさる様にへばり付いた。
と言う方が正しい。
瞳は顔に、へばり付いた物を手に取り、見てみると……

それは、ぬいぐるみだった。



「ぬいぐるみ!?……
 でも、か~わいぃ~♪」



ぬいぐるみに見惚れる瞳だったが、
その時!


ププ
「ププは、ぬいぐるみじゃないププ!!」



「ぬいぐるみが喋ったぁー!?
 何! 何!? 電池で動いてんのかなぁ? これ?」



と、驚く瞳。