ここは若葉委流学園の音楽室。

フルートが綺麗な旋律を奏でている。

演奏者は鈴音。

迷いの無いその音色は、すごく澄んでいた。

やがて演奏が終わると拍手が湧き起こる。



「鈴音ちゃん、凄い」



音楽室の廊下の窓越しから見ていた瞳が呟く。

やがて部活の時間が終わる。



「鈴音ちゃん、フルート凄く良かったよ☆」


ププ
「良かったププ」


鈴音
「ありがとう、瞳ちゃん、ププ。
 でも、もう直ぐコンクールがあるから、もっと頑張らないと……」



「あ、そっか!
 鈴音ちゃん、コンクールに出るんだっけ?」


鈴音
「うん」



「フルートに、塾に、大変だね?」


ププ
「大変ププゥ」


鈴音
「大丈夫。
 もう慣れちゃったわ」



「大変って言うと奈美ちゃんも、もう直ぐインターハイだし……」


鈴音
「そう言えば、そうね」


ププ
「鈴音も奈美も大変だププ」



「ダークソルジャーが現れなければ良いんだけど……」


鈴音
「そうね。
 用心するに越した事は無いんだけど、注意しなくっちゃね」