門をくぐり玄関へと向かう瞳。

呼び鈴を押す。

暫くすると執事らしき人物が出て来た。


執事
「どちら様で?」



「あ、あの、鈴音ちゃんの同級生で夢野瞳って言います。
 鈴音ちゃん、居ますか?」


執事
「お嬢様は誰にも会わないと仰っておられます」



「あ、あの、そこを何とか……」


執事
「誠に申し訳御座いません」



と執事は丁重に断る。

瞳はポツリと呟く。



「やっぱりダメか……」



自宅に帰り、ベッドに寝転がる瞳。


ププ
「ダメだったププね」



「うん……」


ププ
「瞳、元気を出すププ」



「……」


ププ
「瞳、メールププ!」



「そっか! その手があった!」



早速、瞳は鈴音宛にメールを送る。



「鈴音ちゃん、読んでくれるかな?」


ププ
「きっと、読んでくれるププ」



「明日、教室で会えるとイイな」