「待ってー!」

























「待ってよー!」

























「待ってってばー!」

























「どこへ行くのー?
 泪(るい)ーっ!」
























女の声
「そっちに行ってはいけません!」









「!?」








−−−−−−−−−−−−−−−−






ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ……

目覚まし時計が起床の時間を告げる。



「ん~……」



寝ぼけ眼(まなこ)で目覚まし時計を止めようと、布団から手を伸ばす。
アラームを止め、また布団に潜り込む……

しばらくすると遠くの方から声がする。


母親
「瞳ーっ!! 早く起きなさーい!!」



渋々、体を起こす。



「また、あの夢……」



目覚まし時計を手に取り、時刻を見ると……



「えーーーーっ!
 うそーーーー!?」



慌てて飛び起き、急いで制服に着替える。








数分後――――

まるでマンガみたく、口に食パンをくわえ、慌てて通学する女子中学生がそこに居た。


夢野 瞳(ゆめの ひとみ)
14才
中二

性格は、明るくて、元気でちょっとおっちょこちょい、
成績は中の中くらい。

若葉委流(もばいる)学園に通う女子中学生。
ごく普通の女の子。




そう、あの妖精に出会うまでは……