――あの頃の私は
大人と子供が混じり合った
マーブルなお年頃で、
自分の気持ちもマーブル模様みたいにボカしてたんだ
でも、貴方だけはそんな私に気付いてたんだ
貴方だけは本当の私を出させてくれた
だから私は貴方にだけは自分に嘘をつかなくてよかった
それなのに、あの時私は貴方に初めて嘘をついたんだ。
でも…
こうなることが分かってたなら、
こんな気持ちになるくらいなら 、
あの時私は貴方に別れを告げなかったのに
……ねぇ、せめて心がまだら模様だったらもっと早くに気付いたのかな
もっと素直になれてたらもう少し違った未来になってたのかな
分からないや、マーブル模様の私には
――だって私は今も貴方にしか本当の私を出せないから…
20才―冬より
