特別機関『GQ』!!ーsecondー

新しい制服に身を包んだ新入生たちがぞろぞろと入場する。

「そろそろGクラスの子達が入場するぞ」

総監のその言葉に私たちは体育館の入り口を見守った。

「なっ!?」
「へぇ…」
「面白そうな子たちね」
「あ、俺が欲しいと思った能力者だ」

一番最初に入場したのは、私の妹の由音だった。
その後にいろんな子達が続く。
顔が似ている男女、目元を布で覆っている女の子、髪が腰のあたりまで伸びている女の子…

その全員が少し離れたパイプ椅子に着席する。

「あれ?パイプ椅子、一つ余ってるよ?」
「本当ね」
「そんなはずはないんだが…」
「クソジジイ、ボケたんじゃねーの?」
「ひどいなぁ瑠都くん…そんなことは…無いはず…」

奇妙な空席を一つ残したまま、入学式は執り行われた。