特別機関『GQ』!!ーsecondー

「目が見たい」
「ごめんね変な姉で…もし嫌じゃなければ見せてあげて…」

由音が申し訳なさそうに打取さんの背を叩く。
椅子から立ち上がり、私は打取さんの元に向かった。

「え、ええと、じゃあ取りますよ…?」

わくわくしながら至近距離で待つ。
ゆっくりと打取さんが布を取った。

「……おお…綺麗…」
「あ、ありがとうございます」
「なんだろう…グレーっぽいけど青っぽい…?」

じろじろと見ていると

「お姉ちゃん、戻って」

由音の声が聞こえたと同時に身体が私の意思に反して動き出した。

「え?は!?」

私の戸惑いをよそに身体は席を目指す。
席に着くと、身体の自由が戻った。

「なに、どうしたの?」

驚いた顔で固まっている私に心が尋ねる。

「いま、からだ、うごいた、かってに」
「は?」

由音が立ちあがり

「速水由音。能力は歌で、時々言葉で人を従わせることができる、です」

説明を始めた。