特別機関『GQ』!!ーsecondー

廊下では二つの足音が慌ただしく響いていた。

「くっそ形勢が悪い!しかも速水はどこだ!」
「ねえ、瑠都…なんだかここら辺、違和感がない?」
「違和感?」
「私たちが待機してた部屋の近くとは何かが違う…。それに由音ちゃんたちはなんであそこにいたのかな」
「そりゃ…待ち伏せとかじゃないのか?」
「でもあの能力なら、私たちの部屋の近くまで寄る意味は無いと思うの…ってあああ!?」

廊下を走る弥生がふと目線を窓の外へと向けたとき

「い、いたぁぁぁぁぁ!!純!!」

そこには彼らのリーダーの姿があった。

「あいつ何してんだ!?」
「待って…瑠都…!純が一緒にいるのって…」

二人の目にはハッキリと映る。内田心が確かにそこにいた。
彼女は純と親しげに会話をしている。

「いや、でも心は確かに俺たちと一緒にいた…指輪も持ってただろ?」
「確かに…。指輪受け取ったもの、私。じゃあまさか、新入生の能力…?」
「とりあえず声をかけよう」

瑠都が窓の枠に手をかけ、開けようとするも開かない。

「くそっなんでだ!?鍵だって開いてるのに…!」
「ポルターガイストって、聞いたことありませんか?」

その声に振り向けば、宮原さんと由音が立っていた。

「もしくは、ホラー映画でおなじみの扉や窓が開かない現象」
「…なるほどね。そういうこともできるのか」