特別機関『GQ』!!ーsecondー


「一対三っていうのは気が引けるなぁ…」

弥生が申し訳なさそうにしていると由音はケロリと

「いえ、違いますよ」

そう言った。

「心さんはもうお気づきかと思いますけど、一対三では無いです」
「…そうね、一対三でなくて…ニ対三かしら?」
「お待たせして申し訳ありません」

心達を挟み込む形で、宮原聖奈が現れた。

「私達でお相手します」
にこりと微笑む彼女に対して、

「…何を集めていたの?」

心がぎこちなく微笑み返す。
すると彼女はまぁ、と目を丸くした。

「やっぱり心の声が聞こえているんですね」
「まあね。だから作戦なんかも筒抜けよ」
「作戦なんて…。でもまぁ、あなたの能力は確かに厄介ですね。でもとても興味深いです…一体どこまで聞こえているのか」
「距離の話…?」

心が訝しげに宮原さんを見るが彼女は何も答えない。
代わりに上品に手を叩き「皆さんお願いします」と一言だけ発した。

途端に

「…なっ…!あなた、何を…!」

心が耳を抑える。