特別機関『GQ』!!ーsecondー

「…まだちょっと慣れないなぁ」
弥生が困ったように笑うと、心と瑠都も、うんうんと頷く。

「慣れてる…っていうか楽しんでるのはアイツだけよ」
「へ?」

私はヘラヘラと笑いながらみんなに手を振っていた。

「はあ…とりあえず、体育館行きましょう」
「そうね」
「春休みの間に急ピッチで改装工事してたからなぁ。学校どうなってるんだ?」

私を置いて三人は歩き出す。

「ま、待ってよ!!!」

私は慌てて三人を追いかけた。

「体育館は…あまり変わらないか」
「…そうでもないわよ」

瑠都の声に心が意見する。
体育館内はすでに在校生で賑わっていた。ステージの前にはたくさんのパイプ椅子。新入生用だろう。
そのパイプ椅子の集団から少し離れたところに、少数のパイプ椅子が並べられている。

「ねえ心、あそこの隔離されてるパイプ椅子って…」

と、心に声をかけた時

「待っていたぞ純君たち!」