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「・・・ふーん。どうやら本当に仲イイみたいじゃん。」
「でしょ!?あれ完璧にイチャイチャしてたっしょ???」
「ん~、いやぁ~。気持ち悪かったけどね。周り皆ひいてたお。」
現在は昼食中。私と奈々は教室の隅っこで談笑している。
頬にメロンパンを頬張りながら幸せを噛み締めている可愛らしい奈々と隣でズーズー音を立てながらガキっぽいオレンジジュースを吸飲しているあたし。
オレンジジュースが無くなると私はやっと返事をする。
「・・・攻略したらすぐ切り捨てるし。」
やや伏し目がちに答えたのは何故だろうか。
「やっぱぁ~。このぉ、悪趣味~!!」
「・・・ヘヘ。」
「しっかし、今まで川谷に気づかなかったっしょ。」
「うん、全然。」
「ぶー。即答かよ。」
「うん。まぢで影薄いわ。」
「ね、分かる。不登校だし、しょうがないんだけどね。」
「そーだね。」
空になった紙パックをゴミ箱目がけて投げ捨てる。
コテンッ
ありゃ、入らんかった。
紙パックはゴミ箱の端を掠り、外側に飛んでいった。
「馬鹿じゃん、ノーコン。」
「黙れぃ。」
ガラッ
あ・・・。
「・・・お、あれ愛しの川谷君じゃない??」
「愛しじゃねーっつーの。」
そう言いつつもドアから出てきた川谷に目をやる。
川谷と一瞬目が合う。
しかしすぐに逸らされた。
―――・・・あれ、なんか川谷が怖い。
オーラってゆうか。
なんかすっごい剣幕ってゆーの???とにかくうん、怖い。
それも見事に当たることとなった。
川谷はあたしを見るとすぐ目を逸らし、体操服のままさっきあたしを殴った
奴の所へ向かう。
奴らは窓側の方で4~5人ぐらいで固まって食事中。
しかしそんなことお構いなしに川谷は女々しい口調で彼らに訊ねた。
「・・・僕のジャージどこ???」
「あ???」
当然ながら不機嫌そうな返事が返ってきている。
「うわ、コイツ川谷じゃん。まじ居たの(笑)???」
「げ、キモ。こっち見んなっつーの。汚れるわ。」
オイオイ、勝手な奴らだな。
「何、お前ら知らねーの???コイツの所為で通りすがりの美麗ちゃんに俺の強力パンチが当たっちまったんだぞ。」
「うわ、美麗ちゃん可愛そー。」
は???
人が喧嘩している所のど真ん中通る人普通いますか???
てかお前が手出さなければあたしに当たることもねーから。
まじコイツラ何なの???