恋する苺はあまい苺

 気がついたのは、幸い天国ではなかった。

 「留里菜!大丈夫?!」

 お母さんだ!何でここにいるんだろう?

 あ!ここは病院なんだ。

 私、ひかれて・・・・・。

 あれ?でも痛くない。起き上がってみると。すり傷が1つしかなかった。

 何でだろう?

 「大丈夫?」

 誰かが自分の名前を呼んだ。

 「はい?!」

 そこに立っているのは、背の高い自分と同じ制服を着た高校生の男の人だった。

 「だれ?!」

 「誰って命の恩人にそれはないっしょ。」

 
 「命の恩人?!」

 「そう。助けたのはオレ。鳴海涼介。ヨロシク!」

 え!マジで?どっかで見たことある。でもだれだろ・・・。

 思い出せないや。

 「あの・・・。」

 「なに?」

 「どこかで見たことのあるような顔だな・・・。と思って。」

 すると彼は、耳元で静かに、

 「JUMPINGのRYOSUKEだよ。知ってる?」
          りょうすけ
 「えぇーー!!」

 「静かに!他の人にばれたら大変だから。」

 「すいません。」

 えぇー!嘘だ。これは夢だでも、ほっぺをつねったら痛い。
 夢じゃない。現実なんだ