あたしと王子とバカ

ちょっとした好奇心。



ほんのちょっとだけ...



野球のルールがさっぱりわからない私でも庄司君のチームが負けているのはわかる。



そして、次のバッターは...



『次のバッターは8番サード庄司選手!』



庄司君だ...



もしかして見間違いかなとも思っていたけれど、真剣な表情でバッターボックスに立っていたのは紛れもなく庄司君だった。



庄司君が打ったら勝つし、打たなかったら負けるようで中継も大興奮状態。



何だかルールをよく知らない私でも胸が高まってくる。



ドキドキドキドキ...


『打ったー!!庄司選手サヨナラタイムリーです!!』




飛び上がる庄司君に他の選手たちが群がる。



そして、換気する応援席が映し出される。



私は静かにテレビを消した。



やっぱり庄司君は遠い世界の人で私なんか相手にするわけがないんだ。



今日だって来るわけがない。



中継を見てそう思い知ることが出来て良かった。