「何でそこではいって言わないのよー!!」



昼休み。



月子には告白されたことを黙っていようと思ったけれど、あまりにもしつこいのでついに薄情してしまった。



「だって、私には桂史が...」



「あんな奴もう彼氏じゃないでしょ!!」



「でも...」



「でもじゃないよ!別れるんじゃないの!?」



「でも...」



「それなら良いじゃない!何が不満なの!?」



月子は私に話す隙を与えてくれない。



確かにバカには気持ちがない。



もう別れる、と思う。



それでも、今現在バカはあたしの彼氏だ。



付き合ったら二股になってしまうもの。



それに確かに庄司君のことは可愛いとは思うけれど、好きなんて感情はこれっぽっちも沸いていない。



そんな状態ではいなんてあたしは言えない。