ミラーハウスへ入ると、あの日と同じように中は真っ暗闇だった。
「…沙希?どこ?」
何も見えない恐怖に足が竦みそうになりながら、目を凝らして沙希を探す。
コツンコツンと靴音が鳴り響く方向をじっと見つめていると、沙希が履いていたのと同じ赤いスカートが微かに見えた。
「沙希!」
ほっとして沙希の顔を見ようと近寄った瞬間。
パリーン!
という鏡の割れる音が耳を切り裂くように飛び込んできて私は驚きで立ち止まった。
続いてバラバラと割れた鏡が床へ落ちていく音が暗闇の中、鳴り響く。
微かに、花の香りが私の体を取り囲んだように感じた。
この香りは……!?
教室ですれ違ったあのかわいらしい笑顔のレンという男性が漂わせていたのと同じ香り……!
コツン……!
私の目の前でその足音は止まった。
その瞬間、目の前の光景が鮮明に私の瞳に飛び込んできた。
「……沙希!!」
私の目の前にいたのは沙希だった。
沙希は割れた鏡の破片を両手でしっかりと握りながらその鋭く光る先端を自分の首に突きつけていた。
沙希の顔は青白く瞳は憎しみをたぎらせるように熱を帯びていた。
「……美月、私……死ぬわ」
「…沙希?どこ?」
何も見えない恐怖に足が竦みそうになりながら、目を凝らして沙希を探す。
コツンコツンと靴音が鳴り響く方向をじっと見つめていると、沙希が履いていたのと同じ赤いスカートが微かに見えた。
「沙希!」
ほっとして沙希の顔を見ようと近寄った瞬間。
パリーン!
という鏡の割れる音が耳を切り裂くように飛び込んできて私は驚きで立ち止まった。
続いてバラバラと割れた鏡が床へ落ちていく音が暗闇の中、鳴り響く。
微かに、花の香りが私の体を取り囲んだように感じた。
この香りは……!?
教室ですれ違ったあのかわいらしい笑顔のレンという男性が漂わせていたのと同じ香り……!
コツン……!
私の目の前でその足音は止まった。
その瞬間、目の前の光景が鮮明に私の瞳に飛び込んできた。
「……沙希!!」
私の目の前にいたのは沙希だった。
沙希は割れた鏡の破片を両手でしっかりと握りながらその鋭く光る先端を自分の首に突きつけていた。
沙希の顔は青白く瞳は憎しみをたぎらせるように熱を帯びていた。
「……美月、私……死ぬわ」


