彼女が同族かなんて知らない。

でも、確信があった。

彼女は「天使の泉」という占いの館に住んでいる占い師だった。

小さい頃から、パパとママはよく、彼女のもとへと私を連れて行った。

黒く流れるような髪に、印象的な強さの黒い瞳。

今ではもう40代なのだろうが、とても美しく若く見えた。

なぜ、忘れていたのだろう。

彼女は私が物心付くか付かないかの時に、確かに言ったのだ。







「美月には、二つの魂がある」と……。