「誰!?」と叫ぶと同時に、振り向きざま電気のスイッチに手を伸ばす。

直後。

伸ばした手を掴まれた感触とともに、大きな胸の中に抱き寄せられる感覚。

私は恐怖で大きく頭を振りながら叫んだ。

「いや!誰なの!?」

「見えるだろう?」

「!?」

突然聞こえた男性の声に、目を大きく見開きながら見上げる。

「お前なら見えるはずだ」

暗闇の中に、蒼く光る瞳が浮かび上がっていた。

冷たく、高貴なその輝きに、私の瞳が共鳴する!

暗闇が朧月夜のように蒼く輝きだし、私の視界も開けてくると、徐々に目の前の男の輪郭が露になった。

美しく氷のように冷たい眼差し。

「あなた……ミラーハウスの」

「瞳の共鳴か。完全に敵ではないようだな、リアナ」

「リアナ?なぜ私をそう呼ぶの?あなた一体誰なの!?」

男は私から体を離すと、窓へと歩き出した。