7年経った今でもどこにいても何をしていてもどんなときでもいつでも思い出せる過去がある。



大泉 李音(オオイズミ リイネ)小学3年生の9歳の春・始業式から4日くらい経った頃

クラス替えがあり仲の良い子と同じクラスになったのはいいんだけど・・デブが1人いた。

そのデブの名前は

柏倉 姫菜(カシワグラ ヒナ)

同じクラスになるのは初めてで話したこともない。

1・2年のときは教室が1階だったのに2階になって上り下りするのに時間が少しでもかかって時間がもったいない。

教室に入るといつものメンバーが寄ってくる。


「りいーッ!!!」


いつものメンバーは私のことを'りい'と呼ぶ。


いつものメンバーというのは

伊藤 奈美(イトウ ナミ)
鈴木 真紀(スズキ マキ)
星川 悠莉(ホシカワ ユウリ)

の3人のことだ。

この3人とは小学1年生のころから同じクラスでずっと一緒にいた。


「姫奈ちゃんだんだん太ってきてない?」


奈美が笑いながら小声で言う。

確かに太ってきてる気がする。

姫奈ちゃんは1・2年のときは痩せている方に入る人だったのに春休みがあけて3年生になってから会ってびっくりするほど変わってた。

ぽっちゃりしてきて・・今はデブの類に入る。


何故そんなに太ったか理由はわかる。

3年生になった初日に学年集会が開かれ先生が話したんだ。


まとめると

姫奈ちゃんは病気で治るまで、体がむくんでいくんだと。
ただの肥満じゃないんだと。

先生に言われた。

外見で人を判断しちゃいけないんだと。
今まで通り姫奈ちゃんに接してあげてほしいんだと。

そんな事先生に言われたくなかった。

だって先生は姫奈ちゃんと私達の外見が違うっていう内容の事を言ったんだ。

先生は私達を外見で人を判断する人間だって思ってるんだ。

教師は自分が偉いとでも思ってるの?

頭が良いから偉いと??

教師は大人だから年上だけど態度が気に入らない。

教師なんて大嫌いだ。