白昼夢

―この後、ハルは宣伝、勧誘を見事にこなし、皆で協力しあい、売り上げを伸ばしていった。

気がつけば日が暮れていた。



「お疲れちゃん♪」

ハルの後ろには、ジュースを持ったアキトが立っていた。

「おーっ!ありがとう☆」

喉が渇いていたから丁度良かった。

「明日も頑張ろうな!」

「うん。」





―文化祭2日目。


今日も昨日に引き続き、たこ焼きを作ったり宣伝したりした。

午後からは、ハル、アキト、ユイ、ヒカルの4人で他の店を回ったりした。





―そして、とうとう文化祭最終日。

この日は、前半は自由時間で、後半は店の手伝いだった。


「いらっしゃいませー!!」

「そこのお兄さん!たこ焼きはいかがっ!?」

もちろん宣伝も頑張った。




「ありがとうございましたー!!」


最後の客が帰る。



「完売しました~!!!」

部長の声に応じて一斉に拍手と歓声が盛り上がった。


「皆よく頑張ってくれたな!あとは売上高発表を待つのみや!!」

文化祭最終日には、K大生専用の後夜祭があり、そこで売上高が上位の模擬店が発表される。

上位ベスト5の店には豪華賞品が授与される。



ベスト5位までに入ると良いな~!



空を見渡すと、夕暮れの橙色と夜空の藍色がうまく混ざりあって、絶妙な美しさだった。