記憶の片隅に





『里衣』




名前を呼んでから、里衣にキスした。




キスはどんどん深くなっていく。


互いの存在を求め合うように、何度も繰り返す。





そのまま、俺は里衣に覆い被さるようにベッドになだれ込んだ。




壊れそうな、細い体を優しく抱く。



里衣はその細い腕で、俺に必死にしがみついた。




何度も、名前を呼び合いながら



何度も、好きだと繰り返しながら



俺らは、一つになった。