<高1 〜春〜>




高校の正門の前。



里衣と同じ高校に行けたことが嬉しい。




何より、この高校はサッカーが強い。



好きな人と、好きなことに囲まれた生活は輝いて見えた。





『凌央、行こ!』




『おぉ』





里衣と一緒に正門をくぐる。





桜のトンネルの向こうに校舎が見える。




新品の制服を着た生徒も、うじゃうじゃいる。




遥斗も、里衣の親友の猪股も同じ高校だ。




クラスは離れる可能性の方が高いけど。




クラス編成が載っている紙の前には、人だかりがすごい。




俺は、里衣とその人だかりに入っていった。