−凌央side− 目を閉じれば、里衣のことばかり浮かんでくる。 ダメだな、俺。 こんなに、里衣が大きい存在だったこと、失ってから気付いた。 自覚してなかった。 里衣に出会う前は、恋愛なんかまるで興味ないし女子なんかどうでもよかった。 里衣との出会いがこんなにも俺を変えた。 誰よりも、大切だった。 だから、よく失敗もした。 これは、高校に入学したての頃の話。