『どうした…?』



あたしは何も答えられない。




ただ、優吾の声を聞いてた。





『竹田、今はほっといてあげて。

後はあたしに任せて』





梨花子が言うと、優吾は


『わかった』と言ってあたしの頭を軽く撫でてから教室を出た。






『里衣、もう教室誰もいないよ?

あたしに、話してみな』





梨花子は自分の体からあたしの体を離して問いかけた。





呼吸を落ち着かせて、話始めた。



うまく喋れないけど、聞いてほしい。




自分でも分からない心の内を。