記憶の片隅に





里衣と別れてから、初めて里衣に会ったのは学校だった。




すれ違う時に、里衣に目をそらされるコトがこんなに辛いとは思わなかった。




俺達が別れたことは、あっという間に広まった。




他の奴らは、何も理由を知らないくせに勝手に話を作り上げる。





勝手に言わせておけばいい、俺はそう思って何も言わなかった。





猪股は、勝手に噂するなってキレてたけど。




猪股によれば、何も知らないくせに、二人のコトをおもしろがって噂するのは許せないそうだ。




猪股らしいと思う。




いつも、里衣のことばっかりで…

いい親友なんだな、と思う。





俺は、いつも遥斗と昼飯をとってる。




けど、今日は遥斗は教科係の仕事で職員室に行った。





俺は中庭に、パンとお茶を持っていき一人で食べることにした。





天気がいい時の中庭は好きだ。




いい感じの日なたと日影があって気持ちいい。




俺は居心地のいい場所が好きだ。



昼飯が終わって、中庭に仰向けになってみた。




四角く囲まれた空が見える。



雲がゆっくりと、確かに動いていた。





『凌央くん…?』




突然、俺の目の前に人の顔が現れた。