『凌央くん…ありがとう。 お家に一度帰りなさい。
疲れたでしょ…?
目を覚ましたら、連絡するわ』
『大丈夫っす。里衣が目を覚ました時一緒にいたいんで…』
『無理してない?』
『…はい。里衣、また明日ねって言ったんです。約束は守ってやりたいんで』
『凌央くん…。ありがとうね。
じゃぁ、里衣をお願いしてもいぃかしら…?
あたしは、少し休むわ』
『了解です』
ママさんはそう言って病室から出ていった。
『里衣…』
俺は里衣が寝ているベッドの横に座った。
いつの間にか、俺も眠っていた。
次の日の朝…
窓から射す光に目を覚ました。
カーテンを開けると、まだ目を覚まさない里衣の顔が明るく見える。
俺は里衣の髪に優しく触れた。
『里衣、おはよ』
答えがないのは分かっている。
けど、俺は里衣に向かって挨拶をした。
今日中には目を覚ますかな…
俺は学校を休んで、1日一緒にいるコトにした。

