『来てくれてたんだ』





『俺、情けねぇなって思った。

だから、絶対に会いに行ってやるって思ってバイトして金貯めた。


今、大学が夏休みで会いに来た。

皆が、背中押してくれた。



ほんとに、会いたかった。


傷付けてごめん。



これからは、もう傷つけないから。

もう一度、一緒にいよう』






『うん、一緒にいさせて』





凌央はあたしを抱きしめた。




あたしも、それに応えるように手を背中に回した。





今までの分、気持ちを全部伝えるように。




精一杯の力で抱きしめた。