『…里衣は…、俺のことは必要としてないだろ』
『ふざけんな!!』
優吾がいきなり声を荒げた。
『お前は、里衣の何を見てたんだよ!
一番、里衣のこと分かってやれんのは凌央じゃねぇのか!?
お前には、あいつが…、里衣が暗闇ん中にいんのが分からねぇのかよ!?
里衣が、どんな想いでお前らを見てきたか分からねぇのかよ!?
もう、里衣の心の中はボロボロだ』
『優吾、落ち着け』
遥斗が口を挟む。
『落ち着けるか!!
里衣は、卒業したら留学しちまうんだぞ!?
遠くに行っちまうんだ!!
傷ついて、ボロボロな里衣のことほっといて、お前は何してんだよ!?』

