記憶の片隅に





『凌央はきっと、すぅちゃんといれることが幸せなんだよ。

だから…』






『あたしは…、凌央くんがどれだけ里衣ちゃんを思ってたか知ってる。


簡単に消えちゃうような、気持ちじゃなかった。


何も知らずに、里衣ちゃんが遠くに行ったら…

凌央くんはきっと傷付く。


後悔する。


だから、凌央くんに話してあげて…。


今度は、ちゃんと凌央くんに幸せになってほしい。


あたしが邪魔した分、ちゃんと幸せになってほしいの。



あたしは…、

もう、平気だから。


里衣ちゃんは、自分のコトだけ考えればいいの』







『…すぅちゃん…、ごめん。

あたし、また弱くなるから。

凌央に寄りかかりたくないの。


一人で、自分の知らない場所で、色んなコト知りたいの。

自分の力で生きてみたいの』