−凌央side−
昨日、篤人さんからメールが来た。
“純香とちゃんと話した。
純香、泣いてたけど分かったって言ってくれた。
でも、あいつなんか不安定で…
だから、今あいつの一番近くにいる凌央に言う。
純香を頼む”
篤人さんの言葉が、俺に重くのしかかる。
俺は、星野を救えるんだろうか。
次の日、星野は学校に来た。
俺の隣に座り、窓の外を見つめながら呟くように話を始めた。
『昨日、篤人に言われたの。
“今を生きてほしい”って』
『じゃぁ、生きてみろよ。 今を』
『でもあたし、生きたくない。
今なんて、生きたくない。
だって、今のあたしは何も持ってないから。
誰も、そばにいないから』
『そんなことねぇだろ』
『ねぇ、凌央くんは知ってる??
ここの屋上から見る星空って、すごいキレイなの。
吸い込まれそうなくらい、キレイに見えるの。
あたしも、星になれればいぃのに…。
そしたら、楽なのに』