放課後、遥斗と部活に向かう準備をしていると遥斗が俺に聞いてきた。
『凌央、最近授業サボるよな。
あれ、星野と一緒にいんのか?』
『まぁ、色々とな』
『凌央がその気なら、俺は何も言わねぇよ。
けど、中途半端が一番皆を傷付けるってこと、ちゃんと分かってるよな』
『分かってる。
だから、俺は里衣の時みたいに星野の手を握る気はない。
情けないけど、まだ…完全に忘れられた訳じゃねぇ』
『情けなくねぇよ。
むしろ、かっこいぃだろ』
『遥斗にお世辞は似合わねぇよ』
『悪かったな!』
遥斗と小さい言い合いをしながら、グランドに向かった。
部活してる時は、サッカーだけに集中して全部忘れられた。