必死に、言葉を続ける星野は、今までの印象を全て打ち消すようだった。




強くて、独りでも生きていけそうな…。




でも、今の星野は今にも壊れてしまいそうだった。




きっと、自分の足だけで生きて、進んで行こうともがいてた。




自分に強がって、弱さを隠してた。




今まで、見せなかった心の傷痕。



それは、絆創膏では隠せないくらいに広がっていた。




どうして、俺は何も気付かなかったんだろう。




きっと、強がってた。


俺の前でも、無理して笑っていたかもしれないのに。




星野の傷痕に、少しも気づけなかった。