記憶の片隅に





顧問の話を聞いてから、練習がスタートした。




里衣と猪股は1時間くらい練習を見てから帰った。




そのあとも、練習は何時間も続いて解散したのは7時50分くらいだった。





『遥斗! 俺、この後約束あるから先帰ってて』





『了解。約束って誰と会うんだよ』





『優吾』





『優吾って里衣の幼なじみの?』




『あぁ。呼び出しくらった』





『何言われるかこえーな。

じゃぁ、先帰ってんな』





遥斗はそう言って、チャリで走って行ってしまった。




俺も、チャリにまたがりいつもとは逆方向にチャリを進めた。