記憶の片隅に





―放課後、駅前のファミレスで待つ。―




たった一行のシンプルなメールだった。




放課後はサッカーの練習がある。



優吾は野球部に入ってるはずだ。




―部活が終わってからでいいか?―





俺も一行メールで返した。




返事はすぐに返ってきた。




―俺も、部活があるからそれからでいい―




俺はその返事を確認して、携帯を閉じた。




学校で部活完全終了時間は8時と決まってる。




サッカー部も野球部もギリギリまで練習してるから、終わる時間はほぼ同じだろう。





俺は屋上を出て、教室に戻った。



星野はさっさと家に帰ったみたいで、俺のノートだけが机に置いてあった。




めくると、丸字でノートがちゃんととってあった。




ノートの端には、“サボりすぎるなよー(笑)”とメッセージが残されていた。




俺はそれを見て、口許を緩ませた。