記憶の片隅に





里衣とこうやって遊ぶのは久しぶりな気がする。




里衣はリハビリとかで忙しかったし。




話は、多分中島とのコトだろうなと思いながらお店に入った。





あたしは、チョコバナナクレープ、里衣は、ストロベリークレープを注文した。





あたしがクレープを食べてると、里衣はクレープには手をつけないであたしをジッと見てる。





『こっちがよかった??』




あたしの質問には答えずに、里衣が口を開いた。




『梨花子。

はるくんのコト、好きでしょ?』




思わず、クレープを吹き出しそうになった。




『なんで…』




里衣の目があまりにも真剣で、びっくりした。





『気遣わないで、ホントのコト言って…』





もう、言うしかないかな。



必死で隠してたのに、やっぱり里衣には分かっちゃうんだな。




あたしは、ゆっくり頷いた。





『そうだよ、好き』





ごめんね、里衣。


辛いときに、余計な心配増やしちゃって…。




里衣は、あたしの返事を聞いてから、とびっきりの笑顔で笑ってくれた。