「待てって千夏ちゃん」 …時々見せる、優人の男っぽい口調、仕草。 そんなのを見せられると ついつい待ちたくなっちゃうあたし。 「何よ、帰るっつってんの」 「何でだよ」 何でだよって… 「それ、言わなきゃわかんない ?」 きょとんとする優人の顔。 自分についてる匂いなのにわかんないみたい。 あたしは、無言で鞄から自分が付けてる香水を取り出した。 このやろっ、スプレーしてやるわ! 思ったことはすぐに実行 はい、これあたし。 あたりにさっぱりした甘さのお気に入りの匂いが広がる。