今の体勢に私は恥ずかしくなった。
悠也くんの上にまたがるように座る私。
キス直前まで近付けた顔…
里「お、お、起きて―ッ」
私は顔を真っ赤にそめ悠也くんを指差す。
悠『起きてた
里緒寝込みを襲うってエロいよ?』
そう私をはさみこむようにして後ろの壁に両手をついていう悠也くん。
里「ず、ずるいっ
狸寝入り!?」
悠『騙される里緒が悪い』
そう言ってベッと舌をだす。
そんな仕草を可愛いと思ってしまう私。
悠『…キスしてあげようか?』
そう言って悪戯な笑みをみせて悠也くんは顔を近付けてくる。
私はそのまま目をゆっくりと瞑り受け入れる準備満タンにする。
悠『っと、まぁ冗談はここまでにして』
っと言いながら悠也くんは私からスッと離れた。
その言われた後から私の心の中は沸々と怒りをこみあげていく。
里「悠也くんのばかッ!」
涙目になりながらも私は顔を真っ赤にして悠也くんを叩く。
悠『ごめんって』
そうクスクスと笑いながら余裕の笑みを私にむける。
悠『まぁ今はお預けとして、あいつ…今日転校してきた奴って誰?
里緒のなに』
そう強く真っ直ぐな瞳を私にむけて聞く悠也くんにきゅぅんとなりながらも言葉を返す。
里「あ、あれは…
航…。
小さい頃の私の幼なじみだよ?」
悠『…幼なじみ?』
里「うん!」
そう強く頷く私をみて悠也くんは何か考え事をしている様子。
暫くの考え事の後悠也くんは『…そっか』っと小さく呟いて立ち上がった。

