…………いねぇ。





いねぇよ!里緒がどこにも!






あいつどこいったんだよ!




見つけにくいとこ行ってんじゃねぇよ!





俺に走らせるな!





そんなことを考えながらも里緒の姿を探す俺。





まぁ、俺がそんなえらそうなこと言えることでもねぇけど…





そんなことを思っていると…






里『クソバカ悠也ぁ!



もう悠也くんなんて呼ぶかぁ!』






そんな叫び声が聞こえた。





俺がいるのを知らないとはいえ…






誰かに聞かれたらどうすんだよ…





そんなことを思いながら声がした方へと走っていく。





声がしたとこは人があまりこない校舎裏。






そこにいたのはさっき馬鹿でかい声で叫んでいた里緒。






目に涙をためている。






里『悠也く…



じゃなくて悠也のバァカ…』





そう指いじりをしながら呟く里緒。






今名前を言い換えた気がしたけど…





なんて思いながらもしゃがみこむ里緒に近づく。






悠『…里緒』





そう呟くように里緒の名前を呼ぶ俺。






里緒の気持ちが分かるまで里緒のこと生徒としてみるて宣言していたのに、そんなことさえも忘れて下の名前で呼んでいた。






里緒は俺が呼んだことでゆっくりと俺の方に振り替える。






里『…あ。』





俺をみて大きく目を見開く里緒は俺から目をそむけている。






里『い、今の…


聞いて…た?』






おそるおそる聞く里緒に俺は小さく頷く。






里緒は俺が頷いたことで顔を真っ青にする。