結局…、悠也くんと喋れないまま一時間目が始まってしまった。





つまらない授業の始まり。



しかも私の嫌いな体育ときたよ。





そんなことを思いながら暇なので指いじりを始める。




っと、突然頭をなにかしら物で叩かれた。





痛みを感じる頭を涙目になりながらおさえる私。





誰だよ!





そう思いながら叩いた人物を見ようと顔をあげてみれば、





悠『お前…、俺の初授業をなんだと思ってんの?』





そう怒った顔で私の横に立っている悠也くんの姿。





手には出席簿。





そっか、さっきの出席簿で叩かれたんだ。





悠也くんの手元をみながら納得する私。





悠也くんが怒っていることを知らんぷりしていた。





悠『り、じゃなかった。美山は後で面談室に来るように。』





そう言って授業を再開しだした悠也くんだけど、やっぱり嫌いな教科だしやる気にはなれずダラダラと授業をうけていた。






―――――…
――――――――…


授業が終わり急いで教室へ戻り制服に着替え悠也くんに言われた通り面談室へと向かった。





面談室へと着きドアをあければ椅子に座り背もたれにもたれながら気持ち良さそうに寝息をたてて寝る悠也くんの姿。





初めての授業で緊張したのかな?





そう思いながら静かに開けていたドアを閉めて足音を出来るだけさせずに悠也くんの前の椅子に座る。





悠也くんが起きないかどうかずっと見ていると、暫くしてうっすらと目を開けてきた悠也くん。





私はそんな悠也くんを黙ってみている。





悠『やば、寝ちゃった…』




そう目をこすりながら呟く悠也くんが可愛くて笑いながら見ているとやっと悠也くんは私に気づいた。





悠『うわっ!なに!?』